鼻水・鼻づまりに効くツボを知る前に知っておきたい花粉症のタイプ
花粉症の症状として現れる、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどは、東洋医学的には「水分代謝の異常(水毒/すいどく)」と考えます。
鼻や目、気管支などに水分が蓄積された結果、つらい症状に悩まされる、ということです。
花粉症の2つのタイプ
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1.寒タイプ:水のようなさらさらした鼻水が特徴。体の冷えが原因で、お灸など体を温めるアプローチが有効。
このタイプの人は、冷たい飲み物や冷房の効きすぎた環境を避け、体を温める食材(生姜、ねぎ、シナモンなど)を積極的に摂取すると良いでしょう。 -
2.熱タイプ:粘り気のある濃い鼻水や頭痛を伴うことが多く、首へのアプローチも併用すると効果的。
熱タイプの方は、辛い食べ物やアルコールなど体に熱をこもらせるものは控え、緑茶やゴーヤなどの冷却作用のある食材でバランスを整えるのがポイントです。
東洋医学では、花粉症がもたらす具体的な症状に応じて、鍼灸治療によって体質を根本から改善していきます。
ツボ押しの基本
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・刺激方法:爪は立てずに指の腹を使用。軽く押しては離す動作を5回繰り返す。ツボ周辺を優しくマッサージすることで、血流を促進し、より効果を高めることができます。
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・押す強さ:「痛気持ちいい」と感じる程度がベスト。強く押しすぎると逆に筋肉を緊張させてしまうため、リラックスした状態で行いましょう。
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・注意点:強く押しすぎると内出血やもみ返しのリスクがあるので要注意。また、食後すぐや体調不良時は避け、心身が落ち着いているタイミングで行うのが理想的です。
花粉症に効くツボ5選
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・合谷(ごうこく)
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場所:手の甲、親指と人差し指の骨の間のくぼみ。
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効果:鼻炎症状や目の疲れ、頭痛の緩和、ストレス解消にも効果的。
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押し方:親指で人差し指側に向かって押す。ゆっくりと円を描くようにマッサージするのもおすすめ。
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・迎香(げいこう)
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場所:小鼻の脇、ほうれい線の起点あたりのくぼみ。
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効果:鼻水・鼻づまりの即効性が高く、呼吸がしやすくなる。
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押し方:両手の人差し指で優しく押し、深呼吸しながら数秒間キープ。
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・晴明(せいめい)
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場所:目頭と鼻の付け根の間、やや上のくぼみ。
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効果:目の充血やかゆみ、鼻づまりの緩和に効果。
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押し方:指の腹でやさしく上下に動かしながら押す。
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・外鼻(がいび)・内鼻(ないび)
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場所:耳珠(耳の前の小さな突起部分)。
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効果:鼻炎症状の緩和、耳の違和感や頭痛にも有効。
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押し方:耳珠をつまむように軽く押したり、回すように刺激すると効果的。
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・天柱(てんちゅう)
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場所:首の後ろ、髪の生え際あたりの左右のくぼみ。
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効果:鼻症状、頭痛、肩こり、目の疲れにも効果。
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押し方:親指で上に向かってゆっくりと押し上げ、深呼吸をしながらリラックス。
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プラスアルファで取り入れたい3つのツボ
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・印堂(いんどう):眉間の中央に位置し、鼻づまりや頭痛、集中力アップにも効果。
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・攅竹(さんちく):眉頭の下あたり。目の疲れ、鼻炎症状、頭痛の緩和に有効。
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・風池(ふうち):首の後ろ、髪の生え際のくぼみ。血流促進、免疫力向上、肩こりにも効果。
日常生活でできる花粉症対策
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・水分管理:水分の摂りすぎは体内の余分な水分を溜め込む原因になるため、適量を心がける。特に冷たい飲み物は避け、常温か温かい飲み物を選びましょう。
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・体温管理:冷えを防ぐため、腹巻きや温かい靴下で体を温めることが効果的。朝晩の気温差に備えて、重ね着で調整を。
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・セルフお灸:特に「合谷」や「足三里」へのお灸がおすすめ。お灸が苦手な場合は、温湿布やカイロで代用も可能です。
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・適度な運動:ウォーキングやストレッチなど、無理のない運動で血流を促進し、免疫機能をサポート。
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・食生活の見直し:ビタミンCや抗酸化作用のある食品(柑橘類、ブロッコリー、緑茶など)を積極的に摂取。
症状が強い場合や頭痛が続く場合は、早めに耳鼻科を受診しましょう。
花粉症対策は、日々のセルフケアの積み重ねが大切です。ツボ押しや生活習慣の見直しで、少しでも快適な毎日を取り戻しましょう!