「お風呂に入ると疲れがとれる」とは昔からのいい伝えなの?
最近の研究で、入浴で疲れがとれるメカニズムがわかってきています。
さらに、炭酸ガス入りの入浴剤を使うと、その効果はよりアップするのです。
お風呂で疲れがとれるのはなぜ?
①温熱効果
入浴すると身体が温まって血行がよくなり、
体内の老廃物や疲労物質が排出されやすくなるので、
疲労回復につながります。
②水圧によるマッサージ効果
湯船につかると身体に水圧がかかり、静脈の血液やリンパ液が心臓に戻され、
心臓の働きが活発になります。
その結果、全身の血行が良くなり、疲労物質などが排出されやすくなります。
③浮力によるリラックス効果
身体が浮力に支えられて軽くなるため、筋肉や関節から力が抜けて全身の緊張がほぐれ、
疲れを和らげます。
疲れの真犯人「活性酸素」とは?
細胞には血液によって栄養と酸素が運ばれ、
その栄養を酸素で燃やして、活動のためのエネルギーを作っています。
酸素が燃える時に生じるのが活性酸素です。
運動をするとき、暑さや寒さに対応するとき、睡眠不足のとき、
精神的ストレスを感じているときなどに、
身体はそれらに対応するために多くのエネルギーを作ろうとし、
その結果、多くの活性酸素が大量に発生します。
通常は身体に備わる抗酸化力が働きますが、それでは処理しきれない場合、
活性酸素が過剰な「酸化ストレス」状態になってしまいます。
酸化ストレスが高くなると、細胞機能の低下や組織が傷つくことにより、
疲労感やパフォーマンスの低下など、さまざまな悪影響が生じます。
炭酸入浴で疲労回復
炭酸ガス入りの入浴剤を使うと、お湯に溶け込んだ炭酸の影響で末梢の血管が広がるため、
より血行がよくなり、疲労物質や発痛物質が排出され、疲れがとれやすくなります。
リラックスするには、ぬるめのお湯がおすすめです。
炭酸なら、ぬるめのお湯でも血流を促進するので、疲労を和らげます。
また、疲労回復には質の高い睡眠が欠かせません。
ぬるめのお湯での炭酸入浴は、快眠にも効果的で、リラックスできるうえ、
おやすみ前に深部体温を少し上げておくと、体温が下がるタイミングで眠気が訪れるため、
質のよい睡眠につながり、疲れを和らげます。